4期奨学生 増田隆太さんの活動報告記

準備期間

応募動機

 ある日、私は知り合いの方から「こんな応募用紙が届いたけど、あなたチャレンジしてみれば?」と、ある一枚の応募用紙を渡された。そこには、「S.T.E.P.22奨学生募集」と書いてあった。それがS.T.E.P.22との最初の出会いである。 この時点では、S.T.E.P.22がどんな活動をしているのか詳しくは分からなかった。 ただ、「新しいことにチャレンジしてみたい人」という文字が、やけに私の目を惹きつけた。  私は、「タイで働きたい」という夢を持っている。そんな夢を実現すべく、大学卒業後はタイに語学留学しようと考えていた。しかし、経済的な問題や親の理解が得られず、すぐに留学するというステップは踏めそうになかった。どうしようかと思い悩んでいたところ、出会ったのが、この「S.T.E.P.22奨学生」であった。  奨学生として、プロジェクトをやり遂げ、自分に自信をつけたい、その後留学して、タイで教師をやりたいと、自分なりに人生プランを立てた。今回は、その第一歩目の‘STEP’として考え、「S.T.E.P.22奨学生」に思い切って応募した。

現段階でのプロジェクト計画

活動地:タイ(アユタヤ・チェンマイ・メーサイ) 期間:7月下旬〜10月下旬(3ヶ月間) 内容: *衛生教育プロジェクト 「正しい歯の磨き方」 「手洗い運動」  「魔法のうがい」 *スポーツ交流プロジェクト 「野球教室」 「サッカー大会」 現段階では、このような衛生教育プロジェクト、スポーツ交流プロジェクトの計画を進めている。

衛生教育プロジェクトについて

今回の衛生教育プロジェクトで行う、「正しい歯の磨き方」の主な対象は、3〜5歳の幼児である。私が活動地で選んだアユタヤにある孤児院でホームステイをしていた頃、孤児院に住む幼児達の歯は虫歯でボロボロな状態であり、ほとんど歯が無いという子が多く見られた。この現状を少しでも解決できないかと思い、今回のプロジェクトの中に取り込んだ。この「正しい歯の磨き方」を行うに当たって、気をつけなければならない点は、いかに子ども達自身に問題意識を持たせるかである。この問題意識を持てるようにするために、どうのように行うか現在計画を進めている段階である。 次に「手洗い運動」である。実は「手洗い」には、6つの段階があることを皆さんはご存知だろうか。まず手のひら、指と指の間、手の甲、手首、爪の中、そして親指である。この6段階に渡る手洗いを行うことによって、あらゆる感染症から身を守れるという。「手を洗う」ということは、健康な体づくりにおいて非常に重要だと考えている。 「魔法のうがい」とは、うがいをする際、「まー」と「ほー」を発しながら行う、うがいの方法である。なぜ「まー」と「ほー」なのか。それは、「まー」と「ほー」は母音が異なるため、喉の使い方が違う。「まー」はロ蓋垂(ノドちんこ)を洗浄し、「ほー」は喉の痰を洗い流してくれる。この二つを交互に行うことによって、より効果的なうがいになる。今回は「手洗い運動」と「魔法のうがい」を合わせて行うことを考えている。

スポーツ交流プロジェクトについて

 タイではヨーロッパサッカーがゴールデンタイムで放映されるほど、人気のあるスポーツである。もちろん、子ども達にも人気が高く、空き地や路上でボールを追いかけている姿をよく目にする。  今回、学校の子ども達を対象に小さな大会を開き、スポーツをする喜び、サッカーの楽しさを改めて感じてもらいたいと考えている。現段階では、どのように大会を運営するかを検討している。  もう一つ、今回は「野球」をやってみたい。日本では、お馴染みのスポーツであるが、タイでは馴染みの無いスポーツだ。野球は、打つ、走る、捕る、の運動技能を要するスポーツである。中でも思い切りバットを振り、ボールを遠くへ飛ばすことが出来た時は非常に気持ちがいい。今回のプロジェクトでは、この「気持ちよさ」を子ども達にも体験してもらいたい。使うのは、カラーボールとカラーバット。これらを用いて行おう考えている。  これらのスポーツ交流を行う目的は、子ども達の心の中にある「スポーツの楽しさ」、これをより深めていきたいことにある。友達と体を動かすことによって、さらに楽しさは広がっていく。子ども達にとって、新たな世界観が広がることを期待したい。

これまでの心情変化

 英語が全くと言っていいほど出来ない私は、英語面接の試験の際、スタッフのあらゆる英語での質問に対し、「YES」と「OK」としか答えることが出来なかった。そんな私が、まさか第4期奨学生に選ばれるとは思ってもいなかった。 ただ、「新たなことにチャレンジしたい」という強い気持ちだけはとても強かった。だから奨学生が決まった時、私はもの凄く喜んだ。 タイで行うプロジェクトはまだまだこれからだが、こんな私をS.T.E.P.22奨学生として迎え入れてくれたことに感謝している。  このS.T.E.P.22奨学生に応募したのは、「タイで働きたい」という夢への第一歩を踏み出すためだ。この夢を叶えたいという気持ちは今も変わらない。むしろ、日に日に強まっているような気がする。  当初は漠然とした計画であったが、S.T.E.P.22のスタッフやNGO関係者とミーティングを重ねていくうちに計画が形になっていき、方向性は決まった。しかし、細かい所までの計画はまだ行き渡っていない。 渡航の予定まであと3ヶ月を切った。やらなければならないことが山ほどあり、少し焦っている自分がここにいる。 しかし、焦りすぎてはいけない。しっかり足元をみて、自分が今やらなければいけないことを1つずつこなしていく。そうしなければ、現地でのプロジェクトも上手く進まないだろう。  現地での有意義な活動にするために、今は1日1日を大切に、渡航に向けて準備を進めていきたい。
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